
白ありの豆知識

白ありの生態
シロアリはすべて巣穴を作り、その中に王と女王が滞在し、働きアリが餌を運びます。
巣穴は餌となる材の中に作るもの、地中に作るものが多いですが、熱帯や乾燥した草原の白ありは、地表に盛り上がったアリ塚(蟻塚)を作るものが多いです。
アリ塚は土や自身の排泄物などでできていて、一つのアリ塚には数百万匹棲んでいるとされています。塚の壁は厚さ15㎝に達するものもあり、高温や乾燥から、中のシロアリを守ってくれます。
アリ塚には直径5mmほどの穴がいくつも開いており、働きアリは塚の外に出て、枯れ木、枯れ葉、その他植物遺体を摂食するものが大部分です。
高等シロアリと呼ばれるシロアリ科のシロアリにはユニークな生態のものがいます。
■キノコを栽培するシロアリ
喰った枯死植物を元にしてキノコを栽培する為の培養器を作ります。それを入れるための巣穴を特に作る必要があります。日本では八重山諸島に分布するタイワンシロアリが地下に巣穴を掘り、そのあちこちにキノコ室を作ります。
■樹上生活のシロアリ
高等シロアリで八重山諸島に生息するタカサゴシロアリは、樹木の幹に頭大の丸い巣を付けます。餌は近くの枯れた幹で、働き蟻がそれをくわえて運び込みます。
白ありの種類
日本には22種類のシロアリが生息していますが、大半のシロアリは土壌改良に重要な役割を果たしている益虫です。
家屋に被害を及ぼすシロアリで主要なにのはヤマトシロアリとイエシロアリです。特にヤマトシロアリが多く、8~9割を占めます。
ヤマトシロアリ
生息地域
日本全国に生息。日本の住宅を食害するシロアリのうち8~9割を占めると言われている。
特徴
山や林の朽ち木や、庭や家の土台のあたりの多湿な場所の木材を好みます。
羽アリ発生時期
6~7月
イエシロアリ
生息地域
関東から九州にかけて広く生息。千葉以西の温暖な地域。
特徴
屋根裏や床下、土中などで大きな巣を作り、そこを拠点に長い地下道を作って地下から侵入する。
羽アリ発生時期
4~6月
